自然界では滅多に見られない奇跡の石、ルビー。再結晶ルビーは、人々の手によってその奇跡を忠実に再現。天然のルビーと比べても遜色のない、その高品質な仕上がりをご存知でしょうか?
ルビーとサファイアは兄弟
ルビーはサファイアと同じく、コランダムという鉱物に分類されます。コランダムは酸化アルミニウムが高温高圧下で溶け、ゆっくり冷えながら堅く結晶したものです。
アルミニウムのみの場合は透明となりますが、いくらかの金属が混じることによりさまざまな色が産み出されます。その中でも紅のものだけが「ルビー」と呼ばれ、ほかの多くは「~サファイア」と呼ばれます。
奇跡の石、ルビー
ルビーは自然界では偶然に偶然が重なり作り出されるのです。
赤を発現させる絶妙の割合
ルビーの色を決定づけるのはクロムという金属で、身近なものでは、さび止めのメッキなどに使われています。
ルビーに含まれるクロムは、わずか1~2%。含まれるクロムが少ないと、ピンクサファイアと呼ばれる薄い赤色となり、逆に多すぎると灰色になり、宝石としての価値さえ失われることに。
2つの物質が絶妙の割合で混ざり、再結晶されることでルビーができるのです。
ルビーは奇跡のマリアージュ
たった2つの物質からなるルビーなのですが、天然物は滅多にありません。それだけ、ルビーを形作るコランダムと発色させるクロムが自然環境下で出会うことは稀なのです。
コランダムは石英の多い白っぽい土壌に多く、逆にクロムは石英の少ない黒っぽい土壌に多く見られます。ルビーは、正反対の土壌にある出会うはずのない物質がなぜか混ざりあってできた、奇跡の結晶です。
人が再結晶するからできる高品質のルビー
人がこだわって作るからこそ、高品質のルビーが再結晶できます。
人が再結晶に成功した最初の宝石
自然界ではなかなか見つかりませんが、2つの物質でできるルビーは人の手での再結晶が、早くから行われました。再結晶宝石の中で最初に出来たのが再結晶ルビーですが、その頃のルビーは注意深く見ると天然石と区別がつくものでした。
今でも作り方によってさまざまなグレードのルビーができますが、最先端の技術を駆使し天然と同じ条件を整えた中で再結晶されたルビーは、天然物と区別をつけるのが非常に難しくなっています。
人の手によって丁寧に再結晶されるルビーは、まさに奇跡の再現と言えるでしょう。
天然ものではなかなか手に入らないルビーの再現
現在、再結晶ルビーを判別するときのポイントといわれるのは、「大きくて美しい」「傷がない」「透明感のある美しい赤」。
皮肉なことに、宝石を追い求める人たちが「より高品質なもの」として探すキーワードが並びます。それは「より良い天然のものに近づける」と挑戦し続けている人々の思いと共に結晶するからに他なりません。
最高級の天然ルビーと寸分たがわぬものを
クレサンベールのルビーは、2つの材料を溶かしたあと、細心の注意を払い、数ヵ月かけてゆっくりと冷やして大きな結晶を得ます。加工されるのは、再結晶された結晶の中からほんの数%の最上の部分だけです。
最高品質のルビーを追い求め、全く同じに再現したクレサンベールの再結晶ルビーをどうぞご覧ください。