太陽のように明るく温かい色
イエローは太陽のような希望と明るい無邪気さを持ちながら、人の注意を引く色でもあるため印象に残りやすい色です。
オレンジはレストランや食卓の灯りとしてよく利用されるように、温かさ、親しみやすさ、くつろぎを象徴する色です。
シトリン
「黄水晶(きすいしょう)」という和名の通り、黄色~赤みを帯びたオレンジ色をした水晶で、11月の誕生石として知られるシトリン。
フランス語でレモンを表す「Citron(シトロン)」に由来して名付けられたといわれています。
美しく輝く黄色が黄金(金貨)を意味し、古くからお金にまつわる運気を高めてくれると考えられ、商売繁盛と富をもたらす「幸運の石」として大切にされてきました。
また、「友愛と希望」といった石言葉を持ち、快活と陽気さを象徴する明るい性質の宝石としても知られています。「太陽のエネルギー」を持ち、持ち主をストレスから解放し、明るい気持ちに導いてくれるパワーがあるといわれています。
落ち込んでいるときや明るく前向きな気分になりたいときに身に着けたい宝石です。
トパーズ
和名を「黄玉(おうぎょく)」といい、黄色い宝石の代表格として知られるトパーズ。
トパーズは黄色以外にも青やピンク、無色などさまざまな色があり、特に貴重な「インペリアルトパーズ」は美しいシェリーカラーをしています。
古代エジプトでは、トパーズは太陽神ラーのシンボルとして尊重され、昔から神聖なものとして人びとに親しまれてきました。
コハク(アンバー)
コハクは太古の樹木(松柏科植物)が分泌した樹液が地中に埋もれ、化石化してできた樹脂の宝石です。
見た目が美しいことから、指輪やネックレスといったさまざまなジュエリーに使用されています。コハクの主な色は黄色みを帯びた飴色ですが、近頃は、透明なレモン色も人気があります。
英語名の「Amber(アンバー)」の語源はアラビア語で「香気を放つ物質」という意味で、実際に燃やすと良い香りがすることから命名されました。
日本では旧石器時代の遺跡からコハクが発見されており、現在もいくつかの土地で産出されています。特に岩手県久慈市周辺はコハクの産地として知られています。
パパラチアサファイア
さまざまなカラーバリエーションのあるサファイアの中でも、特に稀少性が高いのがパパラチアサファイアです。
パパラチアとは、スリランカのシンハリ語で「蓮の花」という意味を持ち、パパラチアサファイアはまさに水面に浮かぶ睡蓮の花のような色をしています。ピンクとオレンジの中間のような絶妙な色が特徴で、少しでもピンクやオレンジが強ければパパラチャを名乗ることはできず、その判断基準は国や鑑別機関によっても異なります。
ドイツでは「夕焼けの色」と称され、思わず魅了され見入ってしまう、美しい色のサファイアです。
スペサルティンガーネット
スペサルティンガーネットは、発見されたドイツの地名「Spessart(シュペッサルト)」が語源になっているガーネットです。同じガーネットでも化学組成の違いにより様々な色合いのものがあります。
マンガンとアルミニウムを主成分としたものは赤みの強いオレンジ色をし、スぺサルティンガーネットと呼ばれています。マンダリンオレンジのように鮮明なオレンジ色をしているため、「マンダリンガーネット」の呼び名でも知られています。
和名は「満礬柘榴石(まんばんざくろいし)」、石言葉は「秘めた情熱」。内側からパワーが湧いてくるような鮮やかな色が、身に着ける人に活力を与えてくれるといわれています。
ファンシーイエローダイヤモンド
イエローダイヤモンドの中でも、色が濃く輝きの美しいものはファンシーイエローダイヤモンドと呼ばれ、稀少性が高く特別なものとされています。ファンシーイエローは黄色みが増すにつれて、「ファンシーインテンスイエロー」「ファンシーヴィヴィッドイエロー」というカラーグレードにグレード付けされます。
フレッシュなレモンのようなビタミンカラーが、持ち主の気持ちを明るくし行動的にしてくれるといわれています。イヤリングやネックレスなどにファンシーイエローダイヤモンドを取り入れれば、顔色をパッと明るく見せてくれることでしょう。
ファイヤーオパール
遊色効果(プレイ・オブ・カラー)が有名なオパールですが、ファイヤーオパールはオレンジ系の地色に炎のように揺らめく輝きが特徴です。メキシコで主に産出され、太陽の光を閉じ込めたような情熱的なオレンジ、照り付けるような熱い日差しを思わせるイエローなど、黄~赤のカラーバリエーションがあります。
石言葉は「恋する人」。まさに、熱く燃え上がる恋の炎のような色です。
アステカ帝国の時代からアメリカ大陸で尊ばれ、情熱的な色は愛の象徴としてアステカの人々から大切にされてきました。
スモーキークォーツ
和名を「煙水晶(けむりすいしょう)」といい、焚き火の煙を通して太陽光を見たときのような、淡い茶色に近い色をしています。スコットランドの民族衣装の飾りとして伝統的に使われた宝石です。
浄化作用が強く、古代ローマやケルト民族の間では、悪魔祓いや厄除けのお守りとして使われていたといわれています
落ち着いたブラウンカラーをしているため「大地の力が宿る石」といわれ、大地に二本の足でしっかり立っているような安心感を与えてくれると信じられてきました。
心を浄化し、平穏さをもたらし、ポジティブな状態へと導いてくれるといわれているので、心を落ち着かせるお守りとして持ち歩く方もいるようです。
イエローとオレンジ、いずれも明るく活発なイメージを与え、落ち着きのある装いだけでなくカジュアルなファッションともよく馴染む色です。ジュエリーに取り入れて身に着ければ、自然と表情も明るくなることでしょう。