アレキサンドライトという宝石は、光により色の変化が見られる、不思議ですがとても美しい宝石です。
「宝石の王様」、「神様のいたずら」等ど言われているように、変色する宝石の中でも、大変希少価値のある宝石のひとつであり、天然の宝石は市場ではほとんど出回ることがありません。
今回は、そんな珍しいといわれるアレキサンドライトの魅力をご紹介します。
アレキサンドライトの名前の由来
アレキサンドライトは、1830年にロシア帝国のウラル山脈のエメラルド鉱山にて発見されました。この宝石を発見した鉱夫達が昼間に見た時は緑色、夜にロウソクの光で見た時は赤色に変わっており、鉱夫達の間で大きな騒ぎになったと言われています。
これは大変な石だという事になり、当時のロシア帝国の皇帝ニコライ一世に献上されました。献上された日が4月29日であり、アレクサンドル二世の12歳の誕生日だった為、このとても珍しい宝石にアレキサンドライトという名が付きました。
また、軍服が赤と緑だったロシア人にとって、お守りとして特別な価値のある石となったようです。
アレキサンドライトの変色について
アレキサンドライトの一番の特徴は、美しい変色効果です。アレキサンドライトは、昼間の太陽や蛍光灯の光の下では緑色の宝石ですが、ロウソクや白熱灯の下では、赤色の宝石になります。
アレキサンドライトの性質は、緑系の光と赤系の光を、ほとんど同じ割合で反射する事です。蛍光灯の青白い光を強く反射する事で緑色に見え、白熱灯のオレンジ色の光を、強く反射する事で赤紫がかかったように見えます。
アレキサンドライトの鑑別ポイント
アレキサンドライトは鉱物の特性上、特有のインクルージョン(不純物)が入りやすいので、インクルージョンの出来るだけ少ないものを選ぶと良いでしょう。
他の鉱物種の宝石でも見られている、フィンガープリント(指紋状のインクルージョン)や、シルク・インクルージョンが確認される事があります。
しかし、アレキサンドライトの一番重要なポイントは、変色が大きな手掛かりとなりますので、昼間の太陽の光と白熱電球を代わる代わる照らして、変色が確認できれば、アレキサンドライトとして大きな判断基準となります。
アレキサンドライトの重要な要素
アレキサンドライトの価格基準の大きな注意点は、どれだけはっきり緑色から赤色へ変色するかが大切なポイントのひとつです。
よく緑色はエメラルドには及ばず、赤色はルビーには及ばないと言われますが、十分に美しい色をしたアレキサンドライトも沢山あります。赤色が茶色がかったものや、くすんだ緑色を避けて、色の変化が強いアレキサンドライトを選ぶと良いでしょう。
アレキサンドライト選びのポイントを簡単にまとめると、下記のようになります。
1.色の変色具合(変色性のバランスも含む)
2.赤色と緑色それぞれの色合い
3.インクルージョン(不純物)が少ないこと
4.大きさや形状
美しいアレキサンドライトを知って欲しい
天然のアレキサンドライトはとても珍しく、滅多に市場に出回る事がないため、非常に高価で手に入れるのは困難です。
しかし、アレキサンドライトの持つ美しく変色する二面性の輝きをぜひ知って頂きたいという思いで、京セラは独自のクレサンベールを開発し、不純物が少なく、天然石にも負けない高い色調と透明度、そして鮮やかな変色効果をお楽しみいただけるアレキサンドライトをお求めやすい価格でご提供しております。
京セラのアレキサンドライトと天然のアレキサンドライトは、科学的・物理的・光化学的にもほぼ違いはありません。ぜひ、アレキサンドライトの映すチェンジカラーの美しさを感じてください。