ラボグロウンダイヤモンドのブランド立ち上げ秘話2

ロゴ?名前?インド?なにもかも初めてづくしでした。

さてさて、「ラボグロウンダイヤモンドのブランド、立ち上げてみて」
……と突然のご指名を受けてから数日。

正直なところ、最初のうちは「立ち上げってどうするんやろ?」と、右も左もわからない状態でした。
社会人10年目が言うセリフじゃないとは思いつつも、
kindleの中には「ブランド立ち上げ」「ブランドストーリー」系の本がずらり。
ブランド名を考えるにしても、他社の名前の由来を検索しまくって、語感や意味、雰囲気を調べまくる日々。


それでも、見えてきたことがありました。
「この素材、ラボグロウンダイヤモンドって、ホンマにいろんなことが叶えられるかも」って。

ラボグロウンダイヤモンドってなんやねん、って思った方。
ざっくり言うと、“現実では手に入りづらいような理想のダイヤモンド”を、
技術の力で作り出すことができる、というもの。
だからこそ、例えばピアスのような“左右対称”が求められるアイテムにもサイズやシェイプを揃えやすいし、ぴったりなんです。


しかも今回は、カラーダイヤも使っています。
このカラーダイヤ、天然だと色合わせがとにかく大変で……!
色味に妥協ができない分、職人さん泣かせな素材でもあるんです。
でも、だからこそ私たちは「推しポイント」にしたいなと思いました。

第1回のコラムでもお伝えしましたが、
私たちはこれまで再結晶宝石「クレサンベール」を50年にわたって製造・販売してきました。
美しい宝石の“色”と“透明感”を追い求め続けてきた京セラとして、 「どうせ作るなら中途半端はNG!」
ということで、使うラボグロウンダイヤモンドのグレードも、こだわりにこだわって決定しました。


2024年9月、

カラーレスならFカラー以上、クラリティはVS以上、そしてラウンドブリリアントはカットがエクセレント——
このスペックを基準にしよう!と、まずはここからスタートです。

でも、やっぱり「作られてる現場を見ずに販売なんてできません!」ということで……
10月、上司がなんとインドへ飛ぶことに!しかも3連休を使って。
(…いや、私じゃなくてよかったなんて、思ってませんよ。たぶん。)

現地ではカラーダイヤの色味の基準も最終確認してきてくれて、
「Fancy Intense以上」でいこう!と、クオリティ基準もここで決まりました。

ちなみにインド出張記は ここをご覧ください


11月にはいよいよデザインの確定作業へ。

社内でアンケートを取りながら、わいわい言いながら絞っていきました。

そこからは怒涛のスケジュール。
CGデータを作ってもらってチェックしてみたものの……
「これ…どこをどう見たらええんやろ?」と、軽くパニック。
ジュエリー制作の工程は奥が深すぎて、初体験だらけでした。

とりあえず実物大くらいであろう大きさにカットして指輪を想像・・・

11月末には、実際に製作をお願いする職人さんとの打ち合わせ。
原型・ゴム型・ルースなどを手に取りながら、「いつ何をどう作っていくか?」を具体的に決めていきました。

そして12月末、ついにサンプルが完成!
量産のロット数もここで確定し、いよいよ「やっと形になってきたやん!」という実感が湧いてきました。


年が明けて1月は、ブランドロゴの確定。

「このロゴにはこういう意味を込めたくて~」みたいな話を、デザイナーさんと詰めました。

2月には、夏号のカタログに挟み込むチラシの撮影もスタート。

撮影ディレクションも、細かいところまでこだわった結果——
とっても素敵に仕上がっているので、ぜひ楽しみにしていてください!


こうして、走り続けてきたこの10か月。
最初はほんまに「どないしよ…」から始まりましたが、
お客様がどんなジュエリーを求めてるかを改めて考える、すごく大事な時間になりました。
このブランドが、皆さまにとって「待っててよかった!」と思っていただける存在になっていたらうれしいです。


次回はいよいよ、ブランド名とコンセプト決定の舞台裏。

「え、こんなに悩むの?」という裏話も、ちらりとお届けします。
どうぞ、お楽しみに!

#labofllie